小さな子どもを育てていたら「おかあさんといっしょ」を見る機会はあると思います。
というか助けられている人も多いと思います。
安心して見せられる内容で、しかも元気いっぱいのお兄さん・お姉さんは私たち親から見ても魅力的です。

うちは母娘で大好きで、保育園に行く前には「からだダンダン」「ベルが鳴る」を母娘で踊ってから出発します。
先日もさいたまスーパーアリーナのスペシャルステージで母娘共々大ハッスルしたばっかり。
でもでもでも、週6のこれだけの内容の帯番組に出演し続けるということは大変なことだと思います。
私は元ADでスタジオ収録を何度も体験しているので、本当に尊敬です。
どれだけお兄さん・お姉さんが凄くて大変なのか、私なりにざっくり考えていきたいと思います。
収録は大変な作業
本当に大変な作業をしていることが見ていてわかります。わかる範囲で解説していきます。
子どもを入れた収録は失敗できない
昔よくテレビでNG集をやっていたり、バラエティなどでもよく演者さんが「カット、カット」と言っているので、失敗しても撮り直せば良いと思っている人はいらっしゃるかと思います。
しかし、映像美にこだわり長時間かけて撮影するドラマや、大人しかおらず時間をかけて撮影できるバラエティとは違い、子どもを入れた収録はスピード感が命。
私たちがテレビで見ているのと同じテンポで撮影されていると考えるのが普通です。

「おかあさんといしょ」だけではなく、台本通りに進む番組のスタジオ撮影は色んな理由からオンエアと同じテンポで収録するスタイルが多いです。
オンエアと同じテンポで収録して、何か失敗があると最後まで撮り終えてからそこだけ追撮(ついさつ)するのが主流です。
しかしですよ、子どもが一緒に映っていたり歌っているとなると事情が変わります。
そう「あそこだけ、もう1回お願い」なんて言うのはムリ。追撮するのは不可能です。
そうなると失敗は絶対にできません。
収録にかかる時間と体力
月~水の1日3本撮りらしい
本数から考えて、もちろんそうじゃない週もあるでしょうが。
でもコストを考えたら、撮影の日数を減らして1日3本撮りと考えるのが自然です。
3本撮りって、普通の番組ですら大変です。尺が短い番組であっても。
カメラが回っている間は相当な集中力が必要です。
- 立ち位置
- 表情
- 声量
- 動きの大きさ
などなど、演者が気にしなければならないことは山のようにあります。
あと、スタジオ観覧に行ったことがある人はわかるかもしれませんが、カメラが回っているときの演者とスタッフの緊張感はすごいです。
普通の番組でも、演者はかなりの体力を使います。
その上、たくさんの3歳児と収録するのだから更に疲れるはず
素人の子どもを入れて撮影しているのだから、必要な体力は更にとんでもないです。
普通の番組収録であれば演者はカメラを回していないときは気が抜けますが、多くの3歳児がそこにいるのでずっと気が抜けないと思われます。
と言うか、お兄さん・お姉さんが子どもたちが退屈しないようにお話ししてくれているそうです。
高価な機材に子どもが突進して行ったら大騒ぎですからね。
親だったらわかるはずだと思います。3歳児は、そこにいるだけで大変!しかも集団(笑)

卒業されたよしお兄さんが「子どもの集合場所からスタジオまでの誘導も演者のお兄さん・お姉さんがする」とおっしゃっていました。
だとしたら、お兄さん・お姉さんはスタジオ収録日は1日中働きっぱなしで本当に大変!
普通の人なら1日やっただけでグッタリになるような、とんでもない体力が必要です。
リハーサルも大変
毎回、歌が違いますからね。段取りはもちろんですが、どのタイミングでカメラが来るなどの確認もすると思われるので、それなりに時間がかかると思います。
木曜日の1日だけで次週の月~水分やるという話しなので、丸1日作業ですね。単純計算で9本分ですもんね。

10cm立ち位置がずれだだけでも、4人並ぶとバランスが崩れてしまいます。
いつもお兄さん・お姉さんはきちんとバランスよく並んでいます。
きちんと細かくリハーサルで確認しているはずです。
覚えながらの作業って、すごく疲れますよね。
何本もの台本を頭に入れて収録に臨む
カンペは出ていると思いますが、きっちりセリフがあり、間違えずに歌を歌わなければいけません。
カンペだけであれだけのクオリティでやることは絶対にムリで、セリフも歌も頭にきちんと入れて収録に臨んでいるはずです。
動きはカンペでは出せませんから、当然ですが頭に入っていなければできません。
前の週の木曜日に覚えたことをキッチリこなしていると思われます。
しかも、おそらくですが3歳児をあれだけ入れているとなれば、普通のスタジオ収録ではやっている立ち位置のバミりは無さそうだと思っています。
オンエアでも見たことがありませんし。
歌もセリフも動きも毎回全て頭に入れていて、本当にプロフェッショナルのなせる業です。

あんな量を都度きちんと覚えるなんて、歌や体操がうまいだけではなく頭がかなり良いはずです。
お兄さん・お姉さんがやっていることを例えて言うと、毎週、学生の頃のようなテストで全教科95点ぐらいはとっている感じかと。
妥協のない創る・表現する作業
歌やダンスを覚えるのは大変
毎月そんなペースで収録をしているのに、その合間に歌やダンスを覚えなければなりませんよね。
なんと、お兄さん・お姉さんは何千曲も覚えるそうです。
一般人が歌を覚えてカラオケで歌うようなノリとは違う
歌のお兄さん・お姉さんはきちんと音大で声楽を勉強した方々なので、きちんと楽譜を頭に入れて覚えているはずです。
一般人が「新曲覚えたのー♪」と言っているノリとは全然違いますよね。1曲覚えるだけでも大変なはずです。
ダンスや振り付けも何曲分も覚える
子どもたちの横でお兄さん・お姉さんが歌うときも振り付けがありますが、歌っている曲数は相当多いですよね。
親の私ですら「この歌は初めて聞くなー」と思うことは多いです。
それ、全部覚えているんですよね。
ダンスはテレビ用はもちろん、それ以外にもファミリーコンサート用まで覚えなければなりません。
同じ曲なら同じダンスのようにも思えますが、歌う場所が違えば動きも変わります。

収録も含めて、覚えることが多すぎ!
レコーディングは真剣勝負
金曜日に歌のレコーディングをしているという話しです。
音大で声楽を勉強されている歌のお兄さん・お姉さんのレコーディングですから、音楽を知らない私たちではわかりようもない技術的なすり合わせをしているのかなぁと。歌だから感情的な部分もでしょうか。
大変な作業ですよね。
だいすけお兄さん・たくみお姉さんコンビは時には熱くなり言い合いになったこともあったという話しなので、ハードスケジュールの中でも真剣に歌のレコーディングに向き合っていると思われます。
だから子どもも大人もお兄さん・お姉さんの歌に惹きつけられるんでしょうね。

よしお兄さんが「歌のお兄さん・お姉さんがレコーディングをしているときは体操のお兄さん・身体表現のお姉さん(今は体操のお姉さん)は地方の収録に行く」とおっしゃっていました。
それはそれで大変!
体調を崩す訳にいかない
卒業されたお兄さんお姉さんがみなさんおっしゃりますよね。
一般の会社員と違って「インフルエンザにかかったんで休みます」なんてことになったら大騒ぎ。
なんせ別人が代わってやる訳にいきませんからね。
子どもに病気をうつす訳にはいかないけれど、みんなその日にお兄さんお姉さんに会えると思ってずっと楽しみにしていますよね。
その為にきっと遠方から泊りがけで来る人もいると思います。
その人たちに簡単には「リスケでお願いします」とは言えません。
あと、万が一何かあったらその日の収録はできない訳ですが、スタジオ収録って実はとんでもない費用がかかっています。
技術さんの人件費などもですし、本当に色々とかかっています。(スタジオを押さえるのに局内でお金が動いている局は多いですがNHKはどうなんだろう?)
ファミリーコンサートがある週は休みなし
月~金で通常の収録があるのに、更にファミリーコンサートがある週はもはや休みなしですよね。
激務で休み無しなのに体調は崩せない。
お兄さん・お姉さんは体調管理に相当の気を使っているはずです。
歌のお兄さんお姉さんは、喉の管理も大変
そんなハードスケジュールなのに、喉の管理もきちんとしないとですよね。調子が少しでも悪いと歌声が変わってしまいますもんね。
マスクとか手放せないのかな?地方公演とかでホテル泊だと乾燥対策も大変そうですよね。
お兄さん・お姉さんには感謝しかない
ここまで、お兄さんお姉さんはこんなに大変なんだとずっと書いてきました。
その上で思うこと。
「お兄さんお姉さん、本当にありがとうございます。」
本当にプロフェッショナルの仕事をなされていて、そのおかげで私も娘も楽しい時間を過ごしています。
できれば、きちんと休養なりリフレッシュできる環境で過ごされていたら嬉しいです。
しかし新作をたくさん見たいこの矛盾。
とにかく、無理をしすぎずに楽しませてもらえたらなと思います。
頑張り過ぎないで、頑張ってください!